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多くの社長さん方は自分の会社の一番得意な分野に実は大きな市場が隠れていることに気づいていない。
私がコンサルティングさせて頂いている社長に「御社の強みは何ですか?」と尋ねると明確にこれが強みだ、得意分野だと即答できる方は意外と少ないのである。
自社を今以上に成長させるには過去、とってきた戦略、戦術ではもう駄目だと思い込んでいる経営者が多いのも事実である。
ところが改めて自分の会社の得意分野を見直してみるとそこに予想外の大きな宝物が潜んでいることがある。
あるメーカーのトップコンサルティングをさせて頂いていた時、社長が私に「我が社の成長戦略も限界にきています。もう伸びる余地はありません」と業界の現状を客観的に分析された結果をとうとうとお話しになった。
逆にその業界のことが詳しくない私はシンプルな質問をした。
「御社の強みは加工技術が優れていることですよね。ところでその技術を他の業界に売り込んだことはありますか?」それから2ヶ月後、社長から朗報が届いた。
ある半導体メーカーから是非、その技術を取り入れたいとオファーがあったそうだ。
その会社も一気に息を吹き返し、次の新戦略を練り積極的に展開してゆく状況にまでなった。
自分の業界という固定観念にとらわれ過ぎると千載一遇のチャンスを逃してしまうことにもなりかねない。
会社のトップとして「自社の強みはいったい何か」「自社は何をしようとしているのか」を是非とも明確にしたうえで実のある経営計画を構築してゆくことが肝要である。
河村 貴雄