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互いの苦労、喜びを分かち合う

ロンドンオリンピックでの日本選手団の活躍は大いに目をみはるものがあった。

特にチームプレーの成果は過去に例をみないほどだ。

一人一人がどんなに実力があってもその関係がばらばらの状態であっては全体はうまくゆかない。

これはスポーツの世界に限らず、会社でも個々の力を養成すると同時に、その養成された実力をうまくまとめるチームワークが絶対に必要である。

自分のことだけはやるが社内の他のことには関心がないという態度ではなく、互いの心を、つなぎ力を合せて、共通の使命、一つの目標に取り組んでゆくことで初めて力を発揮できる。

組織には部署、部門、チームといった単位があるが自分のチームはこういうふうに努力している、しかし、他のチームも同じように工夫して頑張っているということを理解し合えることが大切である。

たとえばあるチームが熱心に取り組んでいても他のチームが否定するような考えになり、否定しないまでも非協力的な仕事をしていると全体の総和の力は弱小化してゆく。

また大切なことは仕事の成果を誇りとしてはっきりと心に抱きとめることができるかどうかである。

「へえー、そんなに成果があがったの?」というような無関心な状態では折角培ったチーム力を失ってしまうことになりかねない。

一人一人の努力、汗の結晶が隣の人に理解されないほど寂しいことはない。

チームの努力が他のチームに伝わる、打てば響くような関係になった時、組織は大きな成果をあげてゆく。

チーム力は互いの苦労、喜びを分かち合う状況になった時、抜群の効果を発揮する。

河村 貴雄