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数年前、別府市出身の元ルクセンブルク大公国特命全権大使、末綱隆さんとお話しする機会に恵まれた。
特命全権大使とは「外交使節団の長で最上級の階級である。接受国の元首に対して派遣され、外交交渉、全権代表としての条約の調印・署名、滞在する自国民の保護などの任務を行う。特命全権大使は接受国の元首に対し、派遣国の元首(日本国の場合は天皇)が派遣する」とある。
末綱大使は警察庁のキャリア官僚で警視庁副総監、宮内庁東宮侍従長までされた方で特に皇太子殿下と雅子妃が厚い信頼を寄せていることは有名な話である。
実に人柄が気さくで誠実で頭のきれるすばらしい方であった。
その後、別府の商工会議所で講演された中で改めて、日本の世界におけるポジションをまざまざと認識させられることとなった。
GDPや国連分担金、世界の軍事費、ODA拠出額等の国別ランキング。
また日本と主要貿易相手国との国力指標の比較等、以前は日本が世界で上位だったものが、現在では低いランクに甘んじていることなど。
日本国債の格付けがダブルAマイナスとなり先進国の中で最悪になったこともうなずける気がした。
また、大使は世界のグローバル化に対して日本の障壁は語学力の不足とも指摘した。
ルクセンブルクは小国であるが隣接している国が多くあり4ヶ国語を話す人がざらにいるとのこと。
その為には世界に出てゆく若い人達を後押しする仕組の構築も大切ではないだろうか。
もちろん日本国の財政をたて直すことが最重要課題ではあるが…。
ちなみに国民一人あたりのGDPの世界一はルクセンブルク大公国である。
河村 貴雄