カテゴリー:ブログ
以前、関与先企業(お客様)の裁判でお客様側の証人として法廷に立った。
企業買収で詐欺行為のからんだ非常に難解な民事事件であった。
法廷に証人として立つ前に宣誓書にサインをし、証人席で発言する前にも口頭で真実のみを述べると宣誓しなければならなかった。
お客様を助ける為にも味方弁護士と事前に何度も打合せ可能な限りの準備をした。
当日、法廷で味方弁護士とはシミュレーション通りのやりとりができたが相手方の弁護士からは想定外の質問もあいついだ。
裁判が始まる前に、控え室で目を閉じ何度も深呼吸をしできるだけ正常心を保とうと心がけていたせいか相手の戦術に惑わされることなく、淡々と正確に答えることができたと思う。
相手方弁護士が私に何度も同じような質問をするので(それも戦術の一つかもしれないが)判事にたしなめられる場面も幾度かあった。
そのことにより、私はますます冷静に対応できたのかもしれない。
証人である私への尋問は3時間近くに及んだ。
裁判が終り帰る途中、お二人の味方弁護士から「さすが先生、完璧と言っていいくらいの答弁でした」と言って頂いた。
数ヶ月間の苦しい重圧感から解放された瞬間であった。
そして、少しでもお客様のお役にたてたんだと心から喜び同時に協力してくれたスタッフやお世話になった多くの方々に感謝せずにはいられなかった。
少しオーバーな言い方かもしれないが、正義感を持ち、お客様を全力でお守りするという強い信念があればいかなる難題をも解決してゆくパワーは継続して出せるのだと思う。
所長
河村 貴雄